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五大思想(宇宙の構成要素についての考え)

五大思想(宇宙の構成要素についての考え)は元来インドにあった思想で、五輪塔の成立にはインド思想を構築し直した密教の影響が色濃くみられる。日本において五輪塔の造立がはじまったのは平安時代後半頃と考えられている。岩手県平泉町・中尊寺願成就院の有頸五輪塔(宝塔と五輪塔の中間タイプ)や同町・中尊寺釈尊院の五輪塔(「仁安四年(1169年)」の紀年銘)などが最古例である。五輪塔が一般的に造立されるようになったのは鎌倉時代以降で、以後、室町時代、江戸時代を経て現在に至るまで供養塔や墓碑として造塔され続けており、現存するもの以外に考古遺物としても出土している。
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平安時代後半、覚鑁の「五輪九字明秘密釈」随筆の背景には、当時の浄土信仰の流行と密教の衰退があるといわれる。当時、空也の火葬と称名念仏による善行、源信の「往生要集」の随筆などにより、阿弥陀信仰と称名念仏、浄土思想が広まっていた。しかし浄土思想には往生については説かれていたが、墓のことは殆ど説かれていない。日本の思想に大きく影響してきた中国の儒教に倣えば、魂魄(こんぱく)の魂気(こんき、天に昇るたましい)については浄土思想が対応するが、形魄(けいはく、地に帰るたましい)は密教とはいえ浄土思想の上に成り立つ覚鑁の「五輪九字明秘密釈」が好都合だったように思われる。以後、仏教の葬儀天台系、墓真言系の緩やかな時代の流れが見えてくる。覚鑁は真言宗中興の祖といわれ真言宗再興を果たす。

初期の五輪塔の普及の要因としては、高野聖による勧進の影響といわれる。「五輪九字明秘密釈」の著者覚鑁も元は高野聖といわれる。高野聖による五輪塔による具体的な勧進としては、五輪塔の形をした小さな木の卒塔婆に遺髪や歯などを縛り寺に集め供養する。

勧進には大きな事業のための寄付集めの勧進もある。鎌倉時代の国家的大事業としては重源の東大寺再建工事がある。重源は勧進により再建のための資金を集めていた。

真言律宗の僧叡尊や忍性も五輪塔の普及に係わったとされる。

鎌倉時代の東大寺再建にあたり、重源に招かれ宋より日本に渡り、日本に石の加工技術を伝え、後に日本に帰化した石大工伊行末(いぎょうまつ)の子孫で伊派(いは)といわれる石工集団や、忍性と共に関東へ渡った伊派の分派大蔵派といわれる石工集団が、宋伝来の高度な技術で石塔製作を行った。伊派や大蔵派が中心になり鎌倉時代以降に作られた五輪塔の形を後に鎌倉型という。代表的なものには、鎌倉市の極楽寺にある忍性の墓塔で忍性塔と呼ばれるもの(高さ308cm)や、奈良市の西大寺奥の院にある叡尊の墓塔で叡尊塔と呼ばれるもの(高さ334cm)などがある。

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2009年03月17日 13:19に投稿されたエントリーのページです。

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